CONFIDENTIAL ─ 社内検討用資料

URIBACO × フレスコ
京都ホテル向け導入提案

京都の地元スーパー「フレスコ」と連携し、宿泊体験を拡張する3つのビジネスモデル

2026年3月 ─ 市場調査・実現可能性分析レポート
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エグゼクティブサマリー

本提案は、京都のホテルにフレスコ(京都発ローカルスーパー・115店舗)の商品力と配送網を組み合わせた3つの収益モデルを導入するものです。


提案の骨子

  • モデル1: 客室お土産・お夜食デリバリー(B2C)
  • モデル2: インバウンド向け免税・海外配送代行(B2C)
  • モデル3: ホテル朝食向け地元食材B2B調達(B2B)

なぜ今か

  • 京都インバウンド宿泊 前年比+14.6%
  • フレスコ ネットスーパー2024年10月開始・配送網拡大中
  • 2026年11月 免税リファンド制度改正がチャンス
総合評価:モデル1(客室デリバリー)は既存インフラで即時開始可能。モデル3(B2B調達)はホテル側の課題解決に直結。モデル2(免税海外配送)は法整備の追い風があるが運用構築にリードタイムが必要。

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市場環境

京都のホテル市場とインバウンド動向をデータで把握する

京都ホテル市場の現状

4,020万人
2025年 訪日外国人数(予測)
過去最多を更新
+14.6%
京都 外国人宿泊者数(前年比)
2025年実績
81〜87%
主要ホテル 客室稼働率
2025年 繁忙期
106軒
京都市内 調査対象ホテル数
京都市観光協会データ

外国人宿泊者 国籍構成(2025年)

  • 1. 中国 21.5%(前年比 +16.8%)
  • 2. アメリカ 19.4%(前年比 +16.0%)
  • 3. 台湾 6.8%(前年比 -15.8%)

中国・米国が二大市場。いずれも「日本の食文化」への関心が高い層。

ホテル業界トレンド

  • スロートラベル:長期滞在・地域密着型の旅行スタイル
  • 手ぶら観光:荷物を持ち歩かない観光ニーズの高まり
  • 体験型消費:モノよりコト、でも「京都のモノ」は別格
  • 客室単価上昇:付加価値によるRevPAR向上が経営課題

フレスコの事業基盤

115店舗
関西2府2県
73店舗
京都府内
2024年10月〜
ネットスーパー開始
フレスコの強み:京都市内に最も多くの店舗を持つローカルスーパー。生鮮食品から京都限定の調味料・お菓子まで幅広い品揃え。ネットスーパーの配送網を京都市内で拡大中(上京区・中京区・下京区全域+山科区・伏見区一部)。

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3つのビジネスモデル 詳細

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モデル1:客室お土産・お夜食デリバリー

B2C

宿泊客が客室からスマホで注文し、フロント受取や客室配送を行う。「京の日常を味わう」をコンセプトに、ホテルが厳選したフレスコ商品を多言語ECにラインナップ。

即時開始可能 在庫リスクなし 多言語対応 客室単価UP

想定商品カテゴリ

  • 京都限定スイーツ・和菓子
  • 京野菜・生鮮食品(漬物等)
  • 地酒・日本酒・クラフトビール
  • お夜食セット(おにぎり・惣菜)
  • 朝食用フルーツ・ヨーグルト

オペレーション

  • 1. フレスコ配送網にホテルを「拠点」追加
  • 2. 客室QRコード → URIBACO多言語EC
  • 3. 注文集約 → フレスコ最寄店から配送
  • 4. フロント受取 or 客室配送
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モデル2:インバウンド向け免税・海外配送代行

B2C International

旅行中に気に入った食品(調味料・米・乾物など)を帰国に合わせて自宅へ配送。ホテルロビーにフレスコ厳選コーナー(展示のみ)を設置し、購入はURIBACO経由、在庫からの海外直送で完結。

免税制度改正対応 手ぶら観光ニーズ 在庫ゼロ運営 手数料収入
2026年11月 免税制度改正のポイント:
・リファンド方式(出国時確認型)に移行 → 免税店からの「直送」は引き続き消費税免除
・一般物品/消耗品の区分廃止、上限額撤廃 → ECでの取り扱いが簡素化
・フレスコが免税店登録すれば、店舗→海外直送で消費税ゼロのまま販売可能

想定商品

  • 京都の調味料(七味・ポン酢・味噌)
  • 日本米・雑穀
  • 乾物(昆布・鰹節・干ししいたけ)
  • 日本茶・抹茶
  • お菓子・スナック

オペレーション

  • 1. ロビーに展示スペース設置(什器のみ)
  • 2. QRコード → URIBACO多言語EC
  • 3. 注文 → フレスコ在庫からピッキング
  • 4. 海外配送業者経由で自宅配送
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モデル3:ホテル朝食・ラウンジ向け地元食材B2B調達

B2B

ホテルの厨房や売店が、フレスコからプロユースの食材や地元産品を仕入れる仕組み。URIBACOの法人アカウントを発注端末として提供。小ロット・地元食材のマッチングを実現。

請求書払い対応 小ロット可 地元食材 当日配送

想定ユースケース

  • 朝食ビュッフェの京野菜・豆腐
  • ラウンジのスナック・ドリンク
  • 売店のお土産品補充
  • 急な食材不足の緊急対応

フレスコの優位性

  • 京都市内73店舗 → どのホテルにも近い
  • 小ロット対応(業務用卸にない柔軟性)
  • 地元仕入れルートで独自の京都食材
  • ネットスーパー基盤で即日配送可能

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実現可能性評価

各モデルの技術的・法的・運用上のハードルを整理

モデル1:客室デリバリー ── 実現性 ★★★★☆

技術面

フレスコのネットスーパー基盤(2024年10月開始)が存在。多言語EC(URIBACO)との API連携で実現可能。QRコード→注文→配送の導線はシンプル。

運用面

ホテルフロントの受取オペレーション整備が必要。客室配送はホテルスタッフの負荷となるためフロント受取が現実的。配送時間帯の制約あり。

法規制

特段の法規制ハードルなし。酒類販売はフレスコの既存免許でカバー。食品衛生法上も小売→消費者への配送であり問題なし。

競合優位性

類似のcocodake(ココダケ)がタブレット型体験ECで先行。差別化は「地元スーパーの日常品+生鮮」にあり、高級工芸品志向のcocodakeとは住み分け可能。

モデル2:免税・海外配送 ── 実現性 ★★★☆☆

技術面

多言語EC・多通貨決済・海外配送追跡の統合システム構築が必要。Tax Free Online等の免税ECプラットフォームとの連携/参考可能。

運用面

海外配送のロジスティクス(梱包・通関・追跡)は専門パートナー必要。食品の輸出には国ごとの規制(検疫・表示)への対応コストが大きい。

法規制

免税店登録(フレスコ側)が前提。2026年11月のリファンド方式移行で「店舗からの直送=輸出免税」は継続するが、システム対応と国税庁連携が必要。食品輸出は国別規制が複雑。

市場性

「手ぶら観光」「帰国後も日本の味」ニーズは確実に存在。Amazon Japan免税EC参入(2025年7月)が市場の大きさを証明。フレスコの「京都ローカル限定品」は差別化要因。

モデル3:B2B食材調達 ── 実現性 ★★★★☆

技術面

既存ネットスーパーに「法人アカウント+請求書払い」を追加する拡張。技術的にはシンプル。発注端末としてのUI整備程度。

運用面

小ロット配送はフレスコの通常業務の延長。ホテルの「朝食前配送」など時間指定への対応がカギ。繁忙期の在庫確保が課題。

法規制

小売→法人への販売。既存の事業許認可の範囲内。特別な追加ライセンス不要。

ホテル側ニーズ

業務用卸(Preconet等)は最低ロットが大きく、小規模ホテル・旅館には使いにくい。「地元の京野菜を少量から」はフレスコならではの提供価値。


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競合環境とポジショニング

cocodake(ココダケ)

宿泊施設向け体験EC・DXサービス

客室タブレットから地元工芸品・特産品を購入。飛騨エリア等で導入済み。地元モノ作り事業者と連携。

差別化ポイント:URIBACO×フレスコは「生鮮・日常食品」に特化。工芸品ではなくスーパーの品揃え。

Tax Free Online(TFO)

免税ECプラットフォーム

Amazon Japanの商品を含む12,000点以上。空港・駅・宿泊施設54拠点で受取可能。2023年創業。

差別化ポイント:TFOは大手EC商品。フレスコは京都ローカル限定品で独自性。

Preconet / ロコパン

業務用食材B2B配送

8,000点以上の業務用食材。大手ホテル・レストラン向け。三菱食品グループ(ロコパン)。

差別化ポイント:大手向け大ロット中心。フレスコは小規模施設×京都食材にフィット。

Uber Eats / 出前館

フードデリバリー

飲食店のデリバリー。ホテルロビー受取は可能だが、スーパーの品揃えとは異なる。

差別化ポイント:「お土産+生鮮+地元食材」はデリバリーアプリにない付加価値。
ポジショニング:「京都のローカルスーパー × ホテル」という組み合わせは現時点で直接の競合なし。cocodakeは工芸品寄り、TFOは大手EC寄り、Uber Eatsは飲食店寄り。フレスコの「日常の京都」は空白地帯。

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収益シミュレーション

ホテル1軒(100室・稼働率80%)を想定したモデル試算

モデル KPI 月間想定 年間売上 手数料収入
1. 客室デリバリー 利用率10%・客単価¥2,000 240件 × ¥2,000 ¥5,760,000 ¥864,000
(15%手数料)
2. 免税海外配送 利用率3%・客単価¥5,000 72件 × ¥5,000 ¥4,320,000 ¥432,000
(10%手数料)
3. B2B食材調達 月間仕入額¥300,000 ¥300,000 ¥3,600,000 ¥360,000
(10%マージン)
合計(ホテル1軒あたり) ¥13,680,000 ¥1,656,000
スケーラビリティ:京都市内の主要ホテル106軒のうち20軒に導入した場合、年間売上は約2.7億円、手数料収入は約3,300万円規模。ホテルにとっては在庫リスクゼロで宿泊体験の付加価値向上と手数料収入を同時に得られるモデル。

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リスクと対策

リスク項目
深刻度
対策
食品安全・品質管理
フレスコの既存品質管理体制をベースに、配送時の温度管理ルール策定。生鮮品は当日消費前提のラインナップに限定。
海外食品輸出規制
モデル2は対象国を段階的に拡大。まず規制の緩い乾物・調味料から開始。検疫リスクの高い生鮮食品は除外。
ホテル側のオペレーション負荷
フロント受取をデフォルトに。専用ロッカー設置で人的対応を最小化。繁忙期の配送枠制限。
フレスコ側の配送キャパシティ
ネットスーパーは2024年10月開始で成長途上。段階的な導入ホテル数拡大で配送網の成長と同期。
利用率が伸びない
チェックイン時のQRコード案内、客室内POPの多言語化、ウェルカムクーポン(初回割引)でトライアルを促進。
免税制度移行の不確実性
2026年11月施行は確定。モデル2はリファンド方式対応を前提に設計。先行して「課税販売+海外配送」で開始し、制度移行後に免税対応。

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導入ロードマップ

「小さく始めて、検証しながら拡大する」段階的アプローチ

Phase 1 ─ 2026年 Q2-Q3(3ヶ月)
パイロット開始:モデル1(客室デリバリー)
京都市内のホテル2〜3軒でトライアル。フレスコ最寄店舗からの配送テスト。QRコード→注文→フロント受取の導線検証。KPI:利用率5%以上、NPS測定。
Phase 2 ─ 2026年 Q4
モデル3(B2B調達)追加 + モデル1拡大
パイロットホテルにB2B法人アカウント提供。朝食食材の小ロット発注テスト。モデル1を10軒規模に拡大。多言語UIの改善。
Phase 3 ─ 2027年 Q1
モデル2(免税海外配送)パイロット
2026年11月の免税制度改正後に対応。まず乾物・調味料の海外配送(米国・台湾向け)からテスト。ロビー展示コーナーのプロトタイプ設置。
Phase 4 ─ 2027年 Q2以降
本格展開:20軒以上への拡大
3モデル統合運用。京都市内20軒以上への展開。データ分析に基づく商品最適化。他エリア(大阪・神戸)への横展開検討。

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ネクストステップ

URIBACO / MM 側

  • 1. フレスコ(ハートフレンド社)への事業提案・ヒアリング
  • 2. URIBACO多言語ECプラットフォームの機能要件定義
  • 3. パイロットホテル候補の選定・打診
  • 4. 免税制度改正対応の法務確認

ホテル / フレスコ 側

  • 1. 館内オペレーション(受取場所・時間)の設計
  • 2. 厳選商品リストのキュレーション
  • 3. 配送ルート・時間枠の確定
  • 4. 法人アカウント・請求フローの構築

まずは「モデル1」で、小さく速く始める

フレスコのネットスーパー配送網 × URIBACOの多言語EC。既存インフラの組み合わせで、最短3ヶ月でパイロット開始可能。